クリンチャータイヤのリスク

クリンチャータイヤとチューブラータイヤの使用率は、UCIプロチームは、ほぼ全てチューブラー。
クリンチャータイヤメーカーと契約していても、勝負のかかったレースでは、チューブラーを使用しています。
クリンチャーを20年以上にわたり、開発しているミシュランタイヤ契約チームでも、レースにより
ミシュランカラーで、あのキャラクター入りの○ットリアコルサCXらしきチューブラーをTOJ2005で
使用していました。
クリンチャータイヤは、タイヤ単体での性能は、チューブラーと比べると、ドライ、ウエットともに
凌駕していると言い切れます。
また、タイヤの製造のコストがチューブラーと比べはるかに安いのです。
管理もクリンチャーリムにフラップを巻いて、タイヤとチューブを収めるだけなのでとても楽です。
チューブラーだと、リムセメントを塗ってタイヤを貼り付け、タイヤセンターを目視と手の感覚で
センター出しを行ないます。
海外遠征の多い、日本のコンチネンタルチームのメカニシャンと、3デイズ熊野2005で話をしました。
そのチームでは、コンチネンタルチームなった時から、それまで全てチューブラーだったのを
クリンチャーに変えたそうです。
理由は、海外でチューブラーは、手に入らないからとのこと。
でも、TTではチューブラーを使ってましたが。
TOJ2005、最終ステージの東京のゴールシーン。
打ち上げ花火でもあがったのかと言う音が「パンッパシュー」と鳴った後、落車時に発生する
あの独特のバイクと人間もろとも路面に叩きつけられる音が。
集団ゴールとなった東京ステージ。
クリンチャータイヤを使用していたチームの選手がフロントタイヤをパンクさせスリップダウン。それが原因で、
5、6名を巻き込む落車を発生させたのです。
ゴール前1キロ表示の看板に激突した選手もいました。
なじみの選手が二人その落車に巻き込まれ、擦過傷を負いました。
チューブラータイヤなら、このアクシデントは、防げたと断言できます。
それは、チューブラータイヤのパンクは、スローパンクチャーが多い事。
バーストまがいのパンクをしても、リムセメントでリムにタイヤそのものが、接着されているので、
リムが路面に当たることなく、バイクはライダーのコントロール下で減速、危険回避が可能です。
クリンチャーは、チームにとっては、コストが安く、メカニックに取っては、早くて楽にタイヤ交換が出来ます
しかし、私は現状のクリンチャータイヤをロードレースで使用することに反対します。
理由は、安全面からです。
上記のTOJ2005東京のゴールの落車事故。
チューブラーであれば、スリップダウンは起こらなかったでしょう。
時に100キロを超える速度で下るダウンヒル。
その状況で、クリンチャータイヤがパンクした時と、チューブラータイヤがパンクした時を想像してください。
クリンチャータイヤは、リムからタイヤが外れ、バイクはノーコントロールに。
チューブラーは、エアゼロのフラットタイヤ状態でも、リムに張り付きブレーキングで静止する事は、
無理でもかなり減速できます。
パンクした際の選手のダメージを、クリンチャーとチューブラーで考えてみてください。
時に時速100キロを超える自転車。
そのタイヤに、安全性を無視した、市場原理が横行している事に私は、危惧を感じています。
エアゼロ、フラットタイヤの状態で、リムからタイヤがあっさり外れてしまう構造のクリンチャーである限り
レースと言う、時に生死のかかる状況下で、使用を認めることに私は、反対します。